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ビバ! ダラダラに、たぶらかされない。 [読書]

癒し。
一昔前に流行ったキーワードだ。
今も流行っているのかも知れない。
だけども口にするのが恥ずかしくなってきた。
その、一言で済ませられてる、便利ワード風なところがイヤなのかも知れない。
便利すぎて思考が止まるんだ。

最近の癒しの象徴を、癒し抜きで考えてみる。
そしたら少し、賢くなるかも知れない。
今日はそんな悪あがき。


リラックマ生活 : だらだらまいにちのススメ
(コンドウアキ. 主婦と生活社. 2004.4. 124p. ¥800)

リラックマ生活―だらだらまいにちのススメ



実はもこもこしたものが好きだ。
ほぼ徹夜明け、妙なテンションで手に取ったクマ。
熊でなくてクマ。
リラックマ。

同僚の机から拝借して読んだクマ。
リラックマ。
…僕の何かが壊れてかけてる。

最初から壊れてたわけじゃない。
だらだらライフの1ページ目が破壊的だった。
可愛いじゃないか。
仕事に急き立てられて、波立つ気持ちが治まるじゃないか。

かなり遅ればせだけども、このキャラクターは偉大だ。
良いことを言う。
今日の自分を肯定できる。
愛らしく、可愛らしい。
憎めないが、簡単に殴れそうな気もする。
その辺りの距離感が、僕の何か堅い物を壊すのかも知れない。

でも負けない。
優しい気持ちに流されてばかりになるものか。
和みつつも気合いが入る。

毎日40分、本を読む。
これは苦手なものも、得意になったら好きになるかも知れない挑戦。

「今日できることは明日もできますよ」

負けるもんか。

リラックマ生活―だらだらまいにちのススメ


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柳の下に、いる。 [読書]

今日は暑い。
駅から会社に歩くだけで、スーツがぐっしょり。
なんだこれ。

かといってクールビズとかチーム・マイナス6%とかで
冷房は控えめ。扇子の風も生ぬるい。
そんなときは、日本に伝わる伝統納涼法。
怪談だ。

僕は怪談が好きだ。
心霊スポット巡りとか、大好きだ。
行ったことはないのだけれど。

だって誰も車を出してくれないのだもの。
自分の? イヤだよ。何かついてきたらどうするのさ。


新耳袋 : 現代百物語. 第7夜
(木原浩勝,中山市朗. メディアファクトリー. 2002.6. 270p. ¥1,200)

日本のホラーは理不尽で恐い。
理屈が分からない。
理解できないから対処できない。
多分、理詰めで行こうとした時点で負けなのだろう。

で、新耳袋。
…恐くない。何というか、ゾッとしない。
想像力が枯れているのかな。ここのところ睡眠不足だったし。
字面だけを追ったのかも。

それにしても恐くない。
一話一話が短編過ぎて、余韻が残らない。
多分、ここに載っている話はどれに遭遇しても
身の毛もよだつと思うのだけど、
本で読む限りは恐くない。
もう少しストーリー性が欲しかった。

今回手に取ったのは第七集。
ここまでくるのにとっておきは使い果たしたのかも知れない。
夏のうちに第一集を読んでみようかな。
劇場版を観て、本と比べるのもいいかも知れない。

ちなみに新耳袋。
百物語になってはいけないので九十九話までしか収録しないんだとか。
僕も念のため、一気に読むのは止めにしたさ。
いや、恐くはないんだよ。
本はね。


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飛行機が落ちない理由に、無視される。 [読書]

文系・理系のカテゴライズは、
取り払うのが最近の流行であるけれども。
僕はガッチガチに理系教育を受けた、バリバリの文系人間だ。

数学はそれなりに使えるけど、物事をまとめるときや発想のプロセスでは言葉に頼る。
数式で世界を表現したいとかいう欲求に駆られないから、僕は文系だと思っている。
そんな訳で、今日は科学的なお話。


99.9%は仮説 : 思いこみで判断しないための考え方
(竹内薫. 光文社. 2006.2. (光文社新書) 254p. ¥700)

少し違った。
これは科学を材料に物の考え方を教える本だ。
随所で十分に科学的だけど、発想法というか思想法というか。
そういうものを教えている。

“ああ、科学って科学的じゃないんだね”と
対象を科学だけに絞ってしまうと、この本を活用仕切れない。
勿体ない。
ビジネスの場で、大いに役立つ着眼点だ。

科学は意外にいい加減。
というか、確かな物なんて何もない。
この本の主張は一貫している。
その例として真実風な主張をして信頼をなくしたガリレオや、
根拠はないけどとにかく飛んでる飛行機を語る。

この本は、主張が明確で分かりやすい。
言葉も優しくて取っつきやすい。
しかも文字が大きくて読みやすい。

日々のルーチンワークに疲れたお兄さん、お姉さん。
珍しく早く会社を出られた帰り道、これを買って帰ると元気が出ます。
明日は少し別の気分で仕事ができそう。
そんな感じで。


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「矛盾」が「無純」で、考えさせる。 [読書]

先月、法科大学院適正試験を受けた。
来週あたり、結果が返送されてくる。
満足のいく点数が取れているだろうか。

そのとき、試験問題を持ち帰らせてくれたのは幸いだった。
おかげで問題に使われていた本の題名が分かる。
一つ、どうしようもなく興味をそそられた本があった。
今日のようなくすんだ天気にちょうどいい、薄曇りの思索の本だ。


ためらいの倫理学 : 戦争・性・物語
(内田樹. 角川書店. 2003.8. (角川文庫) 372p. ¥629)

冒頭から、深いな、と思う。
学生の、一見して詰まらない誤字を見逃さず、社会問題に切込む。
しかも切込み先が教育問題ではない。
その洞察とフットワークの良さに感嘆した。
賢いとはこういうことなのだろうなあ、そう感じ入って文庫本まで買った。

表題のエッセイとは別に短編が三つ。
戦争、性、思想、そして倫理。
いずれも知的に、その上あっさり語ってみせた。

僕は前者三つの知識があまりなく
未知の固有名詞ばかりなのだが十分読めた。
前後の文脈が理解を促す、読み飛ばしが不要なテクスト。
さすが先生の書いた本だ。
しかも未知の言葉への興味も残る。
調べもするし、引用元の本を借りもした。
学生の思索入門に最適な本の一つだろう。

作者の言葉を借りれば、この本は
「世界にぴんと筋の通った整序をもたらすような言葉」
で書かれている。
だから読み手の知性も深まるし、読後感も清々しい。
自信を持って薦められる一冊だ。


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亡くなった政治家に、憧れる。 [読書]

友人が政治家を目指している。
僕は政治に関心はあるが、政治家に興味はない。
1人の方を除いて。

高校の頃、「支え動かす」という本を読んだ。
その政治家の半生記だ。
描かれた生き様と政信念、基本苛烈だが常に健全で筋を通した態度。
課せられた責任に決して背を向けない生き方に感動した。
友人はそう在ってほしい。
僕自身も立場は違うが、そう在りたいと憧れる人だった。


後藤田正晴 : 語り遺したいこと
(後藤田正晴. 岩波書店. 2005.12. (岩波ブックレット no.667) 63p. ¥504)

政治は皆のものだ。
皆の問題を政治家が考えて、解決策を皆で実行する。
実行するのが皆だから、解決策は正しく伝えることが必要だ。

だけど政治家の話は分からない。
多くの、それも専門知識を前提に話す。
行動の目的は説明せず、耳障りの良い目標だけ示す。

そんな質の悪い説明は理解できない。
説明できないのか。
説明が必要と理解できないのか。
それともワザと説明しないのか。
頭が悪いのか、卑怯者なのか。
いい大学、出てるのに。

そんな中で後藤田さんの話はいつだって分かりやすい。
難しい言葉で話さない。
目的は具体的に明示するし、手段は簡潔だ。
冷戦が終わって仮想敵国がなくなった。だから安保条約を見直せ。
日本が諸外国に攻め込まないため、九条を守れ。

語り口から知性と人柄が滲み出る。
どこまでも真摯で健全で、信じるに足る。
政治家であろうとなかろうと、そういう人は立派だ。
聴いた分だけもっと話を聴きたくなる。
この方の話はいつもそんなだ。


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異世界数学で心理学風に錯誤する。 [読書]

通勤電車の暇潰しにi-modeで数独を始めた。
解けない間は苛々して、解けてもあまり爽快感がないのだけれど不思議に飽きない。
これは数式アレルギーが治ったかと閃いて、数学風味の読書に挑戦。
と言ってもそんな本にあてはないので、カウンターの横の本に期待する。
レジで並ぶ間、どことなく既視感を感じたのはどうしてだろう。


指数・対数のはなし : 異世界数学への旅案内
(森毅. 東京図書. 2006.4. (新装版) 204p. ¥2,200)

無理だった。
40分で読めるか、こんな本。
でも続きを読みたい自分がいる。
なんて腹立たしいんだ。
絶対続きも読んでやる。

この本は数学的素養を高める、らしい。
けれどもそれは本質じゃない。
読むと得られるブレイクスルー。そして気持ちが良くなる本だ。

この本は高校の数学を別の言葉で説明する。
2つの説明が頭の中で結びついたとき、発想が転換する。
論理的な思考が強引に拓かれる。
その爽快感は得も言われぬほどだ。
それはきっと数学的な閃きや正しい答えがもたらす快感とは違う、
もっと空想的で、何でもできる気にさせてくれる。
そういう爽快感だ。

語り口はソフトだし、表現は平易で取っ付きやすい。
上からの言い回しが鼻につくけど我慢できない程じゃない。
内容が整理できた後の化学反応に期待して、耐えて読もうと思う。

そうそう途中で気が付いた。
この本って新装版なんだ。
同じ本、本棚にあったよ。
買わないと読まなかったろうから、いいのだけれど。


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最高の本を読んで後悔する。 [読書]

読むつもりの本を持って家を出た。
しかし立ち寄った書店で見つけてしまった。

「半落ち」。
僕は柴田恭平さんの大ファンで原作を知らなくても劇場には行く。
ちょうどその頃仕事が忙しくて、終演日の最終回を駆け込みで観た。
あれは色々と感慨深かった。
今、読書を始め、最初に立ち寄った書店でその本を見つける。
予定を変える位どうということもない。
読みたい本を読みたいと思う。


動機 
(横山秀夫. 文藝春秋. 2002.11. (文春文庫) 312p. ¥476)

買う本を間違えたわけじゃない。
「半落ち」は映画で観たし、せっかく読むのだから
知らない話の方が楽しいと思ったんだ。

でも、後悔した。
この小説は短くて、人物の配置や事件の枠組み、
発端から落としどころまで練り込まれている。

  オレノホンヲヨンデミロ。
  ドウダ、スゴイダロ? 

作者は僕の胸ぐらを捕んで、そう凄んでくる。

この小説は、巧い。
そして面白い。
起こる事件だって普通じゃない。
極めて地味な、それでいて主人公にも、社会的にも大きな影響を及ぼす大事件だ。
作者の目の付け方は尋常じゃない。

話の進め方も鋭い。
サラリーマンはきっとみんなが共感する推理の落とし穴。
巧く巧くリードして、裏切る。
それでも読み手は腹が立たない。
こういう物語を書ける人は、大政治家とかになるんじゃなかろうか。

そんな小説の感想なんて、どう書いたって陳腐になる。
僕はなんでこの本を選んだのだろう。
面白かったから、幸せなのだけどさ。


観たことのない映画に感動しかける。 [読書]

毎日本を読むと決めたとき、頭に浮かんだ作家が中条省平さんだった。
この方、厳密には作家さんではないのかも知れないが。

高校の頃、「小説家になる!」で文章の楽しさを知った。
読書好きを始めるなら、この方の本が心強い。
実は「小説家になる!2」で始めたかったのだけれど、どこにもなくて。
まあいいや。別の本だけど始めてしまおう。


フランス映画史の誘惑 
(中条省平. 集英社. 2003.1. (集英社新書) 251p. ¥760)

映画史が凄い。
映画の黎明期、映写機の発明から初期の映像実験の臨場感に感動した。

映像表現の描写が凄い。
ワンシーンに描かれた表現の解説が生々しくて、観たこともないシーンが目に浮かぶ。
危うく観てもいない映画に感動するところだった。

そして何より、フランス映画が凄い。
僕は人並みに映画が好きだけど、フランスものは観たこともない(と思っていた)。
だけども歴史と奥深さ、人間に対する鋭い感性をこれだけ真摯に説かれたら、
イヤでもその気になるじゃないか。
先進性とか芸術性には興味は起きない。
面白そうなのだ。

深く艶やかで、その上軽快でアケスケかつニヒルな映画。
そりゃ楽しそうじゃないか。
特に「シベールの日曜日」と「大人は判ってくれない」。この二つは外せない。

本を読んで映画が楽しみになるとは思わなかった。
それも映画の宣伝本でもない本で。
読書を始めて良かったと思った。


一日40分、本を読む。 [雑談]

半月ほど前、とある試験を受けた。
長文の読解力を問う試験だ。
もちろん真剣に取り組んだ。
そうしたら次の週、仕事の能率が格段に上がった。

「集中して本を読んだら、賢くなるのかも」

小さい頃はよく本を読んでいたらしいけど、最近はほとんど読んでない。
だけれど賢くなりたいので、読書好きになることにした。

こういう場合、きっと重要なのは習慣だ。
習慣づけるには毎日やればいい。なので毎日、本を読むことにした。
時間は一日40分。読んだら必ず感想を書いて思い返す。それなりに楽しいアイデアな気がした。

早速、今日から始めてみます。
一日40分、本を読む。何回続くことだろうか。


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